2017年09月01日

大気品質の分析、生物成分にも注意を






先ごろ北京で閉幕した第600回香山科学会議学術シンポジウムで、国内外の専門家40人以上は議論を踏まえた上で、バイオエアロゾルは大気中の粒子状物質、特にPM2.5の重要な成分である点について意見が一致した。人と動物などはバイオエアロゾルを吸引すると、呼吸器系疾患、微生物感染、アレルギーなどを引き起こす。科技日報が伝えた。

バイオエアロゾルとは、大気中の細菌、ウイルス、真菌、その副産物などを指す。大気中のバイオエアロゾルはSARS、H1N1インフルエンザなどの大規模な感染を引き起こし、しかもバイオエアロゾルによる呼吸器感染症は人類にとって4番目の死因となっている。世界保健機関(WHO)の統計データによると、毎年300万人弱がこれにより命を落としており、低年齢の児童にとっては最大の死因になっている。

北京大学環境科学?工学部の要茂盛研究員、香港大学の李玉国教授らはシンポジウムで、エアロゾル、特に伝染病患者や動物などが排出するバイオエアロゾルは感染症の発症と流行の中で重要な力を発揮するが、耐薬品性を持つ遺伝子の大気中における拡散は伝染病の被害をさらに拡大するとした。

要氏は、「バイオエアロゾルは大気の化学反応と汚染物の転化に関与する可能性がある。細菌が煙霧の形成で一定の力を発揮するかについては、研究が必要だ。大気品質を分析する際に、粒子状物質の濃度だけでなく、生物成分の毒性と健康への影響を考慮するべきだ。これには微生物やアレルギー物質の呼吸、人体の交流などが含まれる」と指摘した。
  


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2017年08月14日

を聞責めるよ

「昔から、僕は田神に助けてもらってばかりだった。田神がいなかったら、きっとずいぶん前に僕はこの世からいなくなっていたと思う。僕は強くないから……僕が……両親を裏切ってしまった負い目を抱えながらも、何とか生きてこれたのは、田神のおかげだよ。いつだって、田神が僕の傍に居てくれたから、生きていてもいいんだって思えたんだ……。田神はどんな僕でも許して、守ってくれたから」
「そうじゃないよ。俺は……綺麗な正樹の傍に居るのが誇らしかった實德金融集團だけだ。だから、理不尽に正樹を傷つけるやつを許せなかった。小母さんたちだって、正樹がどれだけ自分を責めて苦しんだか知らないくせに……自分達だけが不幸だなんてどの面下げて言うんだって思っていたよ。正樹は今までだって、いっぱい嫌な目に遭ったし、我慢してたじゃないか……やっと、好きな奴ができて、幸せになれると思ってたのに……なんで……なんで……正樹ばっかり……」

嗚咽する田神の頭を抱えて、静かに正樹も涙した。

「田神と出逢えて良かった……」

分かってくれる人が一人でもいることが嬉しかった。
どこにも自分が生きた軌跡はないと思っていたが、目に見えなくてもここに、正樹の生きた証はたしかに存在している。
田神の心の中に、自分の居場所があるのを感じていた。

「……正樹……」

仕切られたカーテンの向こうから、声をかけられた。

「あ、はい」

田神がカーテンを引くと、そこには正樹の母親の姿があった。
二人の会話をどこから聞いていたのかわから實德ないが、目元が赤くなっている……ような気。がする。

「……お母さん」
「正樹……検査入院じゃなかったの?美術館に行ったら、辞めたって聞いて……」
「うん。そうだったんだけど……ちょっと厄介なことになってて、入院が長引いてるんだ」
「どうして言わないの?お母さんは、もう正樹には要らない存在なの?あなたは秘密ばっかりじゃないの」
「心配かけると思ったから……言えなかったんだよ……少し落ち着いたら話そうと思っていたんだ。どう話せばいいかわからなくて……あ」

病室の入り口に、父親の姿を見た正樹は驚いて言葉をなくした。もう何年も会っていなかった父は、白髪が増えずいぶん年を取ったように見えた。

「院長に、転院させるよう話をして来た」
「え……っ?」
「大学病院に専門医がいるそうだ。義兄さんが便宜を図ってくれたから、明日にでも移れるように支度をしておきなさい。朝のうちに、迎えを寄越すから」

有無を言わさない強い口調に、思わず口ごもる。

「あの……まだ住んでいたアパートも片付いていないんだ。それに、いずれ転院は必要だけど、病院は主治医の先生が知り合いに聞いてくれるって言ってたんだ。先生の顔を潰すことになったら申し訳ないから、先に話をしないと……」
「開業医の顔など、潰れても構わんだろう」
「そんなわけにはいかないよ」
「きちんとした治療も受けないで、親よりも先に死のうというのか。この親不孝者が」
「あなた……そんな言い方はやめて」

どうやら話から推測するに、誰かに正樹が入院している話を聞いたようだった。以前にも、母の友人という人が、耳に入れた話を聞いたし、もしかすると祖母かもしれない。
立ち尽くす田神は、無言で正樹の両親を睨みつけていた。責める實德視線に気づいた父親が、露骨に不愉快そうな顔を向けた。

「なんだ、君は」
「……田神と言います。正樹の友人です。正樹の話いてやってください。お願いします」
「お前は……正樹のなんだ……。お前が正樹を、妙な道に引きずり込んだのか」

田神に向かって吐き捨てた心無い一言に、正樹の顔が強張る。

「お父さん……。田神は僕の大事な友達だよ。心配してきてくれたんだ」
「あなた……今日は転院の話をするために来たんでしょう。正樹をうなことは言わないって決めたじゃありませんか……」
「田神は僕の事を何もかも知っているよ。それでも支えてくれたんだ。僕が一番苦しい時、傍に居て支えてくれたのは田神だけだ」
  


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2017年07月28日

できななかっ

「あの……おにいちゃん。伯父さんは大丈夫?」

「朔良……。親父は大丈夫だ。普段から配達で身体使っているからな、きっとすぐに元気になる。頭も点滴で治療できるそうだから。薬で固まった血を薬で流すそうだよ。」

「……そう。良かった。伯父さん、早く元気になってくれるといいね。」

朔良もほっと息を付いた。

「心配して来てくれたのか。」

「うん。何もできないけど、心配でたまらなくて……」

「そうか。ありがとう。会社には定時に出社するから、心配しないでく健營瘦身計劃ださいって伝えておいてくれ。」

朔良は怪訝な顔をした。

「え?何……言ってるの?こんな大変な時に出社何て。おにいちゃん、会社よりも伯父さんのこと考えなきゃ!ぼく、パパにちゃんと伝えておくよ。叔母さんだってひとりじゃ不安だしきっと心細いよ。」

「朔良~。あのな……仕事ってのはそんな甘いものじゃないぞ。」

呆れた彩を見つめる朔良は、何でと言う風に小首をかしげた。

「社長だって会社をここまで大きくするためには、見えない苦労を重ねてきたはずだ。朔良は知らないかもしれないけど、競合相手も多いし大手は油断するとすぐに食ってやろうと狙っている。俺にはスキルが少なくて出来る事は少ないけど、それでも社員でいる以上、このくらいの事で会社に迷惑をかける事は出来ないよ。」

「でも……こんな大変な時でも?仕事に行くの?」

「親父は今すぐどうこういう訳じゃない。それに、集中治療室は完全看護だか營養師推薦らお袋も病室に入れてもらえないし、夜には自宅に帰るよ。仕事の行き帰りに様子を見に行くつもりだけどね。」

朔良は彩の顔を見つめていた。おにいちゃんは強いね……と言おうとして口ごもった。
強いのではない、きっと彩は諦めただけなのだ。
いつか自分のせいで、受験を諦めたように。
彩は変わらぬ日々の生活に、夢を求めて抗おうとしていたが、強い奔流に押し流されようとしていた。そして翌日から毎日、変わることなく彩は会社へと通っていた。
まるで何事もなかったように、淡々と仕事をこなす日々を送っていた。
たまに同僚に誘われても断らずに、酒を飲むようになっていた。

父の方は、まだ半身に麻痺が残っているものの、顕著に快方へと向かっていた。少しずつ改善するだろうと医師が請け負ってくれた。
朔良のリハビリに長く付き合ったように、今度は母が父を支えてゆく。

商売の方はと言えば、近所の住人が母親が店に居る時に、少量の缶ビールなどを買ってゆくが売り上げは微々たるものだった。
彩の稼ぎが、僅かしか収入の無い両親を支えていた。貰い始めた年金の殆どは、借金払いに充てられた。
ゆっくりと過ぎてゆく日々の中で、日々の生活に追われ、いつしか彩は夢を胸に秘め口にしなくなっていた。

*****

「織田。今夜一杯行くか?プレゼンが上手くいったお祝いをしよう。」

「はい。付き合います。」

憂さ晴らしを覚えたと言うのではないが、時々酒で得る高揚感が性に合うと思う。
同僚に誘われて時折行く居酒屋でも、彩は殆ど乱れる事無く付き合った。
本心を出すことなく、うわべだけで付き合うのにも少しは慣れた。

「なぁ。おまえさ、付き合いも出来ない堅物だと思ってたら、そうでもたん營養師推薦だな。クソまじめなつまんない奴だと思っていたが、付き合ってみると話も面白くて意外だった。な~?」

「ですよね。何か誤解してたって言うか……」

振られて同僚が肯いた。

「ははっ……よくそう言われますよ。昔っから不器用で一つの事しかいんです。こちらこそ、これまで付き合いの悪いつまんないやつですみませんでした。」

「織田は最近、仕事中に抜けることもなくなって来ただろう?仕事に本腰入れるのは良いが、親父さんや社長の綺麗な坊ちゃんのリハビリはもういいのか?お姫さまのお守り役からは、もう無罪放免か?」

「親父が倒れてから、朔良はリハビリに一人で通ってるんです。つか、お姫さまって朔良の事ですか?いくらなんでも、二十歳過ぎの男にお姫さまは可哀そうですよ。」  


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2017年07月11日

帰りを創ったイ


「だって、ぼくを風呂に放り込むとき、お姉さん達、みんな乱暴だったもん。」

覗き込むと、困ったように目が泳いでいた。

「座って。」

焚き染められた香の匂いが、鼻をくすぐる。
この匂いを嗅ぐと、何だか気持ちがふわふわと浮遊しそうになる。
おふくろは、神楽の衣装の入った桐箱の中か精子健康ら古い鏡を取り出すと、絵のそばに立てかけた。

「覗いて、クシ。」

鏡に、写るのは当然ぼくのはず???
指を伸ばして鏡に触れれば写った俺も手を伸ばす。
指先が鏡面にふれると、とろりと鏡の表面に指先が溶けた。

「わ???」
花のように唇がほころび、あまやかな声が背筋をくすぐった。

「あぁ、海神様はなんとおっしゃったの、オロチ。」

「先年の川の氾濫を、我が人々に害をなし狼藉を働いたとお怒りであったのだが、今回の水防工事を手助けした事でお許しを貰った。」

「海神はそなたといる我を、好ましいといわれた。」

晴れ晴れとオロチは告げた。

「海神は、我とそなたの婚儀を、喜んで認めてくださるそうじゃ。」

「あぁ???オロチ。なんと、うれしいこと。」

頬を染めてクシナダヒメは、人の形の恋人オロチの胸に抱かれた。
力強い男の声は降り注ぐ慈雨のように、クシナダヒメの耳元で甘露となる。

「地上に生きる全ての命を、そなたを愛でるように慈しむと誓う。」

「クシナダ。我はこの世の果てが来るまで、終生そなたと共に???。」

頭上から血の付いた獣の皮が降って来て、多くの侍女が卒倒し、国主精子 健康は仕方なく高天原からの追放の沙汰を下す。
自業自得ながら、神として居場所をなくし、天界から地上へと追われたスサノオは、行き場を失って荒れていた。

だが、そのようなことは誰も知らず、立派な男神が来たと喜んでクシナダヒメの父母のアシナヅチ、テナヅチは歓待した。
そうしてオロチの胸に抱かれるクシナダヒメの美しさに心奪われたスサノオは、横恋慕し密かに略奪を決意したのだ。


息を呑む父母。

「まさか、そのような???!」

にわかには信じがたい、スサノオの言葉だった。
しかし両親は、はっきりと否定できなかった。
遠くの国に平和に暮らしているはずの姉達は、各々幸福に暮らしていたのだが、しばらく里などはしていなかったのだ。

そこにスサノオは付け込み、言葉巧みに不安を煽ったのだ。
実際は、スサノオは姉達のことは何も知らなかった。
村で噂を聞き、脚色したに過ぎない。

「気の毒だが娘御たちは、八つの頭の大蛇に飲み込まれてしまったのだろう。」

とうとう、母のテナヅチは短く悲鳴をあげて卒倒してしまった。

「あの男の本性が、私のこの眼には見える。なぜ精弱なら私は、国ザナミ、イザナギの息子として世界を見渡す目を持っているからだ。」  


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2017年06月19日

わけ似てい

「お母さん?大丈夫だけど……何かあったんですか?」
「実はね……隼人君の様子が、ずっとおかしいの。最近、わたしとも琉生とも話をしてくれないの。身体の具合が悪いわけではないようなのだけど……お父さんは仕事が忙しくて話を聞いてくれなくて。どうしていいか……わからないのよ。きっと何か悩んでいると思うのだけど、わたしにはDPM點對點話せないみたい。」

寺川は開け放した窓に近寄り、階下を眺めた。
視線に気付いた琉生が、振り返って手を上げる。
何気なく思わず振り返した寺川の目に、涙が浮かぶ。

「美和……ああ……」

長い嗚咽が響いた。
網膜に焼きついた妻が、微笑む。

『弘樹さん……』
それまで普通に女性と交際しセクスも経験していた隼人は、義弟に抱いた自分の劣情に狼狽し、琉生から離れることにしたのだった。
「それがな、琉生は僕も隼人も同じように好きなんだとさ。甘えん坊だから、兄離れが出来ていないだけだと思っていたんだが、そうでもないらしい。だから、僕はいつか隼人と琉生を半分こするって宣言しておいた。」
「は?」尊は何でもない風に、隼人が持ったままのジョDPM床褥ッキにグラスを合わせ、かちりと鳴らした。

「だから、そういうことなんだよ。」
「……驚いたな。兄貴が一番モラルにうるさそうなのに。」
「道徳や倫理は時代によって変化する。ツタンカーメンの妻も、実の妹だったし、スペインもフランスも強い時代はいつも近親結婚が行われていた。スペイン語のsangre azul(サングレ?アスル)青い血とはそういう意味だ。僕らの血はつながっていないけどね。」

若い刑事は、自分の手帳を広げた。
取りあえず気になったことは、全てメモっておく質だった。

「え~と……事件性は無いという事で、所轄の警察官が大学病院に出向いて検死をしています。監察医は、ほら……押入れから白骨死体が出た件で手が空いていなかったんですよ。」

「……僕は刑事さんのように、警察関係者ではありませんから、そういうことはわかりません。それに状況を見て、検死が必要ではないかと言ったのは警察の方ですよ。こちらからお願いしたではありません。家の者は少しでも早く、父を返して欲しかっただけです。」
「僕にも泣きたいことがいっぱいあるんだよ。余りに思い通りにならないことが多すぎて、いちいち泣いていられないけどね。それに年を取ると、何でか泣き方も忘れちまPanasonic電解水機うんだよなぁ。寺川君は、ピュアだね。」


「そこの写真、琉生さんのお母さんですか。良くますね。亡くなられた後……お父さんがショックを受けてアルコールに溺れたんでしたね。」
「ええ。父にとっては母が全てでしたから、なかなか受け入れられなかったんだと思います。」
「心が弱ったそこに、顔のよく似た琉生さんが居たら……ああ、立ち入りすぎました。」
「僕にはどんな話をしても構いませんよ、刑事さん。」  


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2017年05月29日

持ち気が

腕の中のセクスドールは頬を染めて、この上なく扇情的な笑みを送った。
誰よりも愛おしい恋人は、傷の無い身体を見せたくて音羽に会いに来たのだと言う。兄を救うためならと、モデルの仕事を失ってもドナーになりたいとデリンジャー博士に直訴したあっくん。
幾つもの謎が一度に全部解けて、あっくんと音羽は美股 即時 報價世界で一番幸せになった。あっくんとオスカル……隣でそう呼ぶと、ルシガという恋人が青筋を立てて怒るのだが、もうすっかり音羽の中ではそんな名前になっていた。

「違う~!って言ってるだろう。全く、物覚えの悪い医者だな。こんなやつに可愛い弟をくれてやるのか、厚一郎。考え直した方が良いぞ。」

オスカルは愛おしい黒髪のアンドレに手を伸ばし、束の間の別れを告げた。

「ルシガ。オスカルは……最愛のアンドレより後から……死ぬ……んだ。今の僕たちには、縁起のいい名前だろう……?きっと帰ってくるから、待って……いて。長い間、禁欲させてし飲水機推薦まったけど……手術が終わったら愛してくれ。腰も立たなくなるほど。」


小さな両手を合わせてそう呟くと、ガラガラと鈴を鳴らして小石を一つ置いた。
どうやら願掛けをしているらしい。
往復するたび、足元に並べる小石が増えてゆく。

まだ前髪の少年
「はい。叔母上。」

直正は明るい顔を向けた。

「直正は、きっと仲よく致します。ですから、どうぞお体に気を付けて元気なややを産んでください。」

直正は、叔母に向かって丁寧にお辞儀をした。

「ありがとう、直さま。わたくしは体が丈夫ではないので、子を産むのが怖いと思っておりましたが、この子を直さまが待っていてくださると思うと、力が湧きます。」
「大丈夫です。叔母上。無事にややが生まれるように、直正が毎日、神仏にお願いに参りますから。」
「まあ……うれしい。」

えへんと咳払いをして、夫が帰って来た。

「どうやら内儀は、わたしが傍に居るよりも直正の夢の方が力になるらしいな。」
「あ……あなた。お帰りなさいませ。直ぐに、すすぎの湯をおいたします。お帰りに付暗瘡治療かず、申し訳ございませぬ。」

休みの父が幼い嫡男の為にこしらえているのは、竹とんぼだった。

「ほら、できた。」
「わぁ!父上、ありがとうございます。」
「飛ばしてみろ。」
「はいっ。」  


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2017年05月17日

にならお話さ

慶喜は涙ぐんだ。
容保の手を取り、余にはその方だけが頼りなのだと咽んで見せた。
芝居がかっている……と容保は思った。

「余に同道してくれ。今は親藩も譜代も信用できぬ。余には会津だけが……保科正之公以来、徳川第一に支えてきた会津松平家だけが頼りなのだ。江戸城に帰れば、余の深楊海成謀を明かそう。肥後……諾(うん)と言ってくれぬか。」

容保はどう返答するべきか、思案を巡らせた。
逃げ帰った先に、どんな策があるというのだろうか。今も京で、会津兵は死に物狂いの戦場にいる。
会津守護職を拝命して6年、藩士たちが命がけであたった激務さえ、慰労するどころか、幕閣などは愚直なまでの容保の仕事ぶりを、露骨に揶揄するありさまだった。
そう答える一衛の母も、直正の母も、共に日々道場で薙刀の鍛練をかかさない会津武士の妻女であった。
事が起こった時には、命を投げ出す覚悟はできている。
だが、会津に降りかかった恐ろしい災厄の詳細が分かるのは、京へ家族を同道した者たちと江戸詰め藩士達の帰郷が始まってからだった。

*****

家臣に下げた蒼白の頬に、許しを乞う涙が溢れた。
容保の胸中を知り、藩士たちは天を仰ぎ泣いた。幕府と朝廷に、どれ楊海成ほど誠を尽くしてきたか、みな知っていた。
誰もみな、京で傷つき満身創痍だった。すすり泣く声が広間に響いた。
容保の言葉を家老が継いだ。

「既に大政を奉還した以上、幕府はただの一藩である。殿も、もはや御家訓に縛られる必要はない。我らはこれより会津へ帰る。逆賊の汚名は、どうあっても晴らさねばならぬ。」

一衛は、包帯を巻き足を引きずる手負いの藩士達が、続々と江戸から帰郷するのを見つめていた。
毎日、今か今かと待っていた。

帰ってくるどの顔も、汚れ、疲れ果てていた。
父、伯父、そして直正に少しでも早く会いたかった。

「母上!梶原さまの奥方さまが、ややと共にお戻りれました。平馬さまもご無事だそうです。」

付いた草を払ってやりながら、直正は暗い顔を向けた。

「帰ったら、叔母上と一衛に大切な話が有る。」
「ここではお話しできない事なのですか?」
「道すがら話せるようなことではないのだ。きちんと濱田家のご先祖楊海成様の前でせていただく。お渡しする物もあるのでな。」
「そうですか、ご仏前で……」
  


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2017年05月05日

幸いたことも

異性を推薦させることで先に挙げた悪意の組織票が比較的防げる、更には僕の感覚だが、人気投票に近い推薦をすると、その相手に票が集まらなかったとき、「自分は人を見る目がないのではないか」という無形の恐怖に駆られ、いわゆる正統派の名前を書く意識が強く働くようだ。結果として無責治療禿頭任な推薦が少なくなる(気がした)

 この時、推薦の理由を書かせる、いい加減なヤツを褒めるのは意外と難しく、ここでも無責任な投票行動を防ぐことになる。

 もう一つのポイントとしては無記名で書かせることだ。無記名は一見無責任な投票になると思われがちだが、僕の感覚では実は違う、生徒は後から自分が誰の名前を書いたのかを周りの友達に知られるのを嫌がることが多かった。
 記名があると派閥のボスに尋ねられた時に、あとでそれがばれて何かしらの被害をこうむるのではと考え、ボスを意識した投票行動に陥る気がしていた。無記名投票はこのつまらない縛りを解いてやるのに役立つのだ。

「この投票の経緯は君たちも見てきたはずだ、無責任な投票はない、君たちはクラスの異性から信頼されているのだ」
 
 この言葉で候補者は安心感を持つ、異性からの推薦はプライドもくすぐるようだ。また、自分たちの誰かがやらねばならぬという覚悟というか責任感が生まれる。教師の方魚肝油便にも聞こえるが信頼された生徒であることは真実である。

 残りの生徒たちには
「君たちが責任をもって選んだ人たちだ、しっかりした推薦をありがとう。同時に誰が学級委員になっても選んだ責任として協力することを約束しほしい、挙手をもって確認させてくれ」

 ここまで言って約束できないと手を挙げない者はよっぽどの変わり者かよっぽどのジャイアンだけだ。自分の経験上、ほぼ全員が手を挙げてくれた。100%全員でなくてもいいのだ、ほぼ全員が約束すれば、候補者は安心して立候補ができる。

 最後は立候補、ここがポイントである。ここまでは選ばれた生徒本人の意思が入っていない。最後には自主性、積極性がほしい。ここまで立候補しやすい環境を作ってやって、それでも手を挙げられないのでは現実的にクラスをまとめるのは無理である。仲間の信頼はあっても学級委員として必要な資質に欠けると判断できる。

 事前の候補を3人にしておくこともポイントだ。1人だけの選出だとその子に自主性が芽生えなかったり、性格が極端に弱気だったりするとそこで行き詰ってしまう。だからこその3人なのだ、ここで自ら手を挙げた子こそが学級委員に最もふさわしい。たとえその子が投票では3位であったとしてもだ。

 人を廊下に出して立候補を待つことも手を挙げやすくするお膳立てになる。クラス全員の前での名乗り上げは勇気も要る、中学生はとてもナイーブなのだ。そしてここでは粘り強く待つ。少し時間はかかっても男女どちらかが手を挙げれば、もう片方はほどなく決まる。そして、残りの二人奶粉試用ずつには学級委員の相談役を頼み、必ず班長を務めさせる。学級委員を決める事だけが目的ではない、大切なのはその後の安定した学級運営である。
 
 僕はこの方法を新卒7年目に「発明」(今までもきっとあったんでしょうけど、自分の中ではという事でご容赦を)し、その後の10年間は学級委員の選出に困ったことも失敗したこともなかった。

 ちなみに僕のいた学校の委員会は前期、後期の二期制だっだった。年間3回だと緊張感や新鮮味の欠如と人材の枯渇という問題が起きてくるかもしれない。

 以上が僕の 必殺「学級委員選出法」である。
 
 全国の悩める若き先生方、一度お試し下されば幸いです。あとはその時のクラスの様子を見て、臨機応変アレンジを試みてもらいたい。


 「青春の門」の主人公は「伊吹信介」だ。
 「山田一郎」では何となくイメージが狂う。
  


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2017年04月24日

するのあるの

頑張るかどうかは
自分で勝手に決めればいいことなので
誰に向かっても遠慮するようなことではありません。
このように言う方は
頑張ることにも他者の了解を必要とするのでしょうか。


「オリンピックにNeo skin lab 代理人出させて頂けたばかりか、

メダルまで獲らせて頂けて光栄です!」


これも
はじめは(微妙だけど)?
ふたつ目は×ですね。
だって、「獲った」んですものね。
獲得したわけです。
出場選手がみな譲りあった結果
手にしたものではないでしょう?


他者の同意を得ることが必要な場合にのみ
「させて頂く」は正しいんですよね。
自分が勝手にしたいこと
もしくは
したことについては使用不可です。


まあ、
僕も常に正しい言葉を使ってるわけではないので
偉そうなことは言えないのですが、
ちょっと気になったので
このようなブログを書かせて頂いたわけです。


ん?






とくにそういうのを見てまわろうと
考えてるわけじゃないのですが、
歩いていると「は?」と思わせられる
名前のアパートにぶち当たることがあります。
いや、
ほんと、いろんな名前のアパートがあるもんですよね。


よくありがちなのは
『カウントコート●●』とかでしょうか。
『カウント=伯爵』の
『コート=中庭/宮廷』と名乗るアパートって
いったいどんなんだろう? と思いますが、
見てみるといたって普通の建物だったりします。



『バロンズコート●●』というのもありましたね。
伯爵よりは格下ですが、
爵位持ちであることに健康生活変わりはありません。
どういうお方が住まわれているのでしょう?
駐車場に馬車でも置いてでしょうか?


似た感じの名前で、
『ホワイトデューク●●』というのも見かけました。
『白い公爵』ですよ、これは。
うーん、
あまりピンとこないですよね。
『白い公爵』ってなに?
いや、誰のこと? と思ってしまいます。
なんで白いの? とも思いますね。



(↑道の左右に立ち並ぶ《マンション》

これらすべてにヘンテコな名前がついていることでしょう)


爵位がらみでないのにも
気になるのはありますよね。
ごく近所に
『ヴォルフガング●●』みたいな
アパートがあるのですが
非常に長ったらしい名前で
住んでる方々は住所を記入を嫌がることでしょう。

アマデウスのこと? とも思ってしまいます。


『ポポラーレ●●』というのもありました。
『ポポラーレ』ってなに? と
いちいちそんなのに引っかかっていると
歩くのも困難ですが
やはり気にはなります。
調べると、これはイタリア語で
『人気のある』という意味らしいですね。


ま、
貸し主にとっては
『人気のある』ものであって欲しいのでしょう。
しかし、
住む側にはあまり人気がありすぎるのも問題です。
だって、
関係ない人が寄ってきちゃうようなとこに
住みたいとは思えませんものね。


『●●荘』みたいなのは
それこそ人気のない名前なのでしょうが、
しかし、
ここまで洋風の名称が多いと
かえって新鮮に思えたりしますよね。



ま、
そういう名前のアパートに住みたいかは
また別の話ですけど。









これについての記事は毎度
同じ感じの出だしになってしまいますが、
ほんとにやっとのことで
『FishBowl vol.15』を本日公開致しました。


しかし、今回は
まったくもってほんとうに「やっと」と思いますね。
僕は文章のファイルに
書き出した日付を入れているのですが
15章に関しては、それが『2017.2.27』となっています。
書き終えたのが4/11ですので
7週間ほどかけて終えられたということですね。


うーん、長かったなぁ。
寒い時期からはじめて
もうめっきり春めい買機票てしまってますものね。


しかし、
そんな感傷に浸っている暇はないのです。
15章を書きあげるのに
かなり時間をつかってしまったせいで
16章はまだ数ページしか進んでおりません。
それを
5/1までに完成させるのを考えると
ちょっと目眩がしてしまうほどです。
  


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2017年04月10日

由える日がな身

「あの花魁に似ている。……これが最後だ。この花を、雪華花魁に届けるように……」

「わたしもサクルさまの御名を呼んだ時は、正直驚きました。あの子の心は氷のように、解けぬものと思っておりましたから。」

サクルの頬は濡れていた。
これまで誰かの為にそのような生き方をする者に、出会ったことはなかった。

「わたしを呼んだのに……助けてやれなかった。楼主。わたしに雪華をyou beauty 美容中心手に入れることはできないか?」

「サクルさまが、全てをなげうったとしても、大江戸に居る限りは叶いますまい。あの子は、大江戸であくまでも一人の娼妓として過ごす覚悟で花菱楼に参りました。落籍(ひかされること)はお断りすると思います。」

「そうか……あくまでも、高嶺の花なのだな。」

楼主はずいと膝を進めた。

「しかし……、いつかは雪華も大江戸を出る時が来ます。現に戻り、何もyou beauty 美容中心好唔好持たないただの男になった雪華を変わらぬお気持ちで望まれた時に、赤い糸で結ばれたご縁が有れば、あるいはもしかして……。」

「赤い糸のご縁とは?」

「運命のことでございますよ。それより先の事はわたくしには分かりかねます。どうか大江戸を去った後もお元気でお過ごしくださいますよう。いつかご縁が有りましたら、再びまみ来るやもしれません。」


降り立った故国の空は青く澄んでいた。
昨日までのことが全て、眩い夢の世界で起きたことのようだ。
変わらぬ強い陽光さえ、出かけた朝とまるで同じに見えた。
機内で民族衣装に着替えたサクルは、つかの間の自分を脱you beauty 脫毛 好唔好ぎ捨てて、今は王位継承権を持つ不自由な皇太子となった。

「おかえりなさいませ。」

「おかえりなさいませ、サクルさま。」

宮殿の入り口に、召使いがずらりと並ぶ。

「父上に帰国の目通りをする。」
  


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